ただの幼なじみ、だったのに…!?

「…気づいてるかもしれないですけど、ゆら好きな人いますよ。」

「うん、わかってる。」

「…まぁ、それに気づかせたのも先輩なんですけどね。」


真田先輩がゆらに近づいたから

綾瀬はゆらが特別だということに気が付いて

綾瀬がそれに気づいたから

ゆらも自分の気持ちに気づいたんだもん。


「…正直、惜しいことしたなーと思ってる。」

「そうですか。」

「まぁ、可能性はなくても、気持ちくらいは伝えたいと思ってるけどね。」


真田先輩はそれだけ言い残して

私の前から去っていった。


[りのside end]