「っていってもいっつも1番前なのりのちゃんじゃんー。」

「”愛月”だもんな笑」

「ほんっとどーにかしてほしい、この苗字。」

「1番前って何かと目立つもんねー。」


そんな話をしていたら、体育館のほうから

入場、の合図がかかった。


「なんか変な感じー。どーしよ、ちょっと緊張してきた笑」

「大丈夫だって、俺が前にいるだろ。」

「…ん、ありがと。」


悠は私よりも20センチくらい背が高くて

悠の後ろにいると自然と守られているみたいで安心する。