恋する猫と魔法使い

アタシはその瞬間目をつぶってしまった。

だって、大事な使い魔であるゾラ君のホタルが飛ばされたんだよ?普通あんなことしたらどんな虫でも目が回って弱ってしまうよ。

恐る恐る目を開けてみると、なにやらせっせと自ら出す光を起用に空に振り分けているさっきのホタルの姿がある。

アタシがビクビクして見ていたのを悟ったのかゾラ君は少し面白そうに笑ってアタシに言った。

 
「俺の使い魔丈夫にできてるんだ。だからそっとやちょっとのことじゃ簡単に弱らないよ。俺、星使いだから・・・。ムウも慣れっこだよね。」
 

そう言ってゾラ君は戻ってきたホタルをひと撫でして、ムウと呼ばれているホタルに話しかける。
 

「光の玉、切れちゃったんだね。」
 

そう言ってゾラ君は奥の棚から綺麗な推奨を機だいてつくったようなガラス玉をホタルに差し出した。