2017年3月福島県相馬市に住んでいる高校2年の少年佐藤馨(さとう かおる)。農高生だ。
馨はあの日を忘れていない。2011年3月11日午後2時46分最大震度7の地震が福島県と宮城県を襲った。
地震に続いて高さ約15mの津波が襲った東日本大震災だ。
死者、行方不明者が何万人にも達した。

悪夢を見た日だ。

その後福島原子力発電所第1号機が水素爆発し、放射能が空気中に放出半径30km以内立入禁止になった。

どうしようも出来ずに除染作業だけが続く。

馨は思った。
いつになれば放射能は無くなるのかと。
自分で調べて結論を出せば良い。

その日から研究が始まった。