〜正樹side〜




俺、廣川正樹高校2年生は今…最高に幸せ。





なんでって?



決まってんじゃん。好きな女と付き合ってるから♪




その女こと間宮すずはと今一緒に帰っている。




すずはは去年同クラで偶然席が隣になったのをきっかけに話すようになった仲。




去年は黒くて長いストレートな髪が似合う奴だったけど、進級のイメチェンが理由?でバッサリ肩くらいまで切ったらしい。




イメチェンしなくとも元からコイツはかなりモテる。
男子からお誘いとか告白も少なくなかったからライバルは多かった。




けど恋愛に疎いせいか断りも多々あった。




勿論俺もモテる…らしい。告白も1年間に数10回は当たり前だったかな?うん。学年一モテるて噂もあった。
これは杉崎花というすずはと仲良い女情報。




まぁこれを言ったら幼馴染の及川涼というイケメン君に怒られそうだけどな。コイツも学年一人気者なんだとか。またまた杉崎花情報。



両想いになり付き合い始めてから早1週間。
俺らが付き合うことになった次の日には既に噂が学園中に拡散されてた。



けど俺の彼女がすずはだと知ったからか納得する奴も多く今のところは平和だ。俺が1年間ずっと片思いしてたのを知ってっからな。皆。



なんて今までの出来事を思い出してたら……



あの元気でバカでかい声が俺の耳に痛いほど隣から聞こえてきた。




「……君!廣川君てば!聞いてる!?」




『……あ!…おう』




我に返った俺は慌ててすずはの方を向く。




「全くもう。これだから廣川君は。」




ヤバイ。すずははかなり呆れてる様子だ。




『えっと…今何の話だっけ?』




「しょうがないなぁ。さっきデートの話してたでしょ!廣川君が連れてってやるって言ってくれてたじゃん」




そういって頬を膨らませて怒るすずは。




あ、そう。そうだった。




実は今度の休日部活が珍しくないからすずはと2人でデートする予定が入ったんだ。




デートも勿論だが、今は6月。あと数週間後したらすぐにテストが始まる。だから勉強会も兼ねてデートするという約束を今していたんだ。