LOVEGAMEⅠ


裏庭に着くと既に彼はベンチに座り待っていた。





スマホを片手に何かを打ってる姿は画になる。




私の姿に気づくと手招きしてくる。




「よぉ。久しぶり。」




『うん、久しぶり…だね。』




私は廣川君の横に座る。




ドクン、ドクン……




心臓の音が鳴り止まないまま沈黙が続く。




「あのさぁ。」




口を先に廣川君が開く。




「この間の件は悪かった。」




『……』




「なんかお前といると何かしらの勘違いとか起こるけど、これだけは言いたかった。」




『……私も最後まで話聞かないでごめんね。何か続きがあったんだよね?』




「……俺、やっぱりお前のこと諦めるわ。」





えっ………





『そ、それって…………』





「お前のことを好きでいると絶対傷つけちまう。安易にキスしちゃったり勘違いさせちゃったり…これ以上お前を傷つけたくねぇんだよ。」





『ねぇ、、』




「だから…諦めるわ。話はそれだけ。話聞いてくれてサンキューな。ゲームは終わらせるから。勝手に始めてごめんな。」




廣川君はそう言って、去っていく。





………折角好きって気づいたのに………遅かったの?




嫌だよ。あのいつもの強引で意地悪な行動とか優しい笑顔とか?全部見れなくなるのは…………ーーーー