純情オレンジ






放課後…ついに来てしまった




なんで放課後が来ることを恐れていたかと言うと



五時間目の休み時間にバシッと机に置かれた紙に



‘‘放課後教室残れ’’と書かれていたから



おかげで六時間目はもうため息ばかりで



授業中なのに長本さんに『大丈夫?』と心配されるほど



大丈夫じゃないかもしれない



「藍澤さん、また明日ー!」



「うん、バイバイ…」



こんな暗い挨拶になってしまう



どんどん教室から人が出て行っていく



い、行かないで…と心の中で叫ぶ