「な~んで、矢上はわざわざ西校に来たんだと思う?」
美菜はニッコリ笑ってあたしにそう言ってくる。
…なんだぁ?
美菜、何か嫌な笑い方だなぁ…
でも、確かにそうなんだよ。
どうして樹がわざわざあたしと同じ高校に来たのかが、…あたしには分からない。
なんでなんだろ…?
何て考えているとまた、
「…愛梨はさぁ、
本当になっんにも!…、感じたりしないわけ?矢上のこととか…」
感じる?
樹のことを?
…なんで?
「どうしてぇ?
感じるって何を…?」
あたしはきっと間抜けな顔をしていたんだろう。
「何、その間抜けな顔は…
大体さぁ…、愛梨はっ「美菜ちゃ~んっ!」」
美菜が何かを言いかけた時、後ろから美菜を抱きしめる何かが…
「翔く~んっ」
美菜の声はいつもの2倍の甲高い声に変わり…?
「あ、じゃ、また今度ねっ!」
なんて言葉を残して行ってしまった。
続きがきになるなぁ…
と思いながらも自分の席についた。

