入学式もすぐに終わり、
あたしたちは親と別れ教室に向かった。
「あ、お前も同じなのかよ」
教室に入るなり樹があたしに嫌味な表情を向けた。
「なによ、それっ?!」
樹のその発言にちょっとムッとしたあたしは、そのまま樹の傍に行こうとしたその時…
「あーいーりぃーっ!!!」
「…みなぁ!」
「美菜も愛梨と同じクラスだよぉっ!!
あっ、翔太も一緒!」
満面の笑みで美菜はあたしに思いっきり抱きついてきた。
「本当~!?
そしたらみんなまた同じだねっ」
あたしも笑ってそう言った。
あたしと美菜の彼氏で樹の友達の翔太くんは、同じ高校を目指してたから今回の事はとっても嬉しい事。
「あ、そういえば、
樹もあたしたちとあたしたちと同じクラスだよ~」
話の流れであたしも樹のことを美菜に報告した。
…するとニヤリ、
美菜は悪戯な笑みを浮かべた。
ん?

