気付けばもう下着しか身に付けていないあたしは、

身動きもとれないまま樹にあらゆる所を触れられて…


あたしの身体中のいたるところに樹は優しいキスを降らせた。





「…い…、樹…っ」


何だかフワフワとした感覚の中、

無意識に樹の名前を呼ぶあたし。





「…可愛い」


クスッと笑って樹はそう言うと、あたしの胸を隠しているものにそっと手で触れた。



すると一瞬で、それは外されてしまう。





でもあたしは、

なかなか胸を隠すようにクロスしている手をどかすことができない…。



簡単に見せらるほどあたしは度胸もないし…っ、




それに…



「やっぱり…、恥ずかしいよ…、」



「今さら?」


悪戯な微笑みで樹はそう言う。





「…だ、だってっ

あたし、…そんな自信とかないし…」



ボソボソと一人で話し出す。




「大丈夫、…ホラ、手どけて?」


樹はズルい、

あたしの前髪を優しくそっとずらすと、触れるくらいのキスをした。




…本当に、ズルいよ。




そしてゆっくり…


あたしは手をどける。





「そ、…っ!


…そんなに、見ないでよ…っ」


最初の『そ』が強く出た分、最後の『見ないでよ』はとてつもなく弱く、



あたしの心臓は、もう破裂寸前で、




このまま死んでも…

きっとおかしくはないんじゃないかな?って、