「それってさぁ…「ヤキモチじぇねぇのっ?」」


またまた美菜の発言をさえぎるように翔太くんがあたしたちの会話に乱入。



「…ヤ、ヤキモチっ!?!?

んなわけないじゃん」


そんなわけないじゃない…

…よりによって、…あの“樹”がだよ?




「愛梨は鈍感だよねぇ、

…まぁ、教えてあげたいけど、愛梨の為だから言わないでおくよ」



なんて…、


意味深なことを美菜は言うと自分の席に着いた。





「愛ちゃんはさぁ、樹のこと…、好き?」

え、えぇっ!?



「す、す、好きってぇ!?」


「うん、だから好きなの?」

可愛い笑顔で翔太くんは、そうあたしに聞く。



「え、好きって…

…な、なわけないじゃんっ」




「…へ~っ」

翔太くんはそう言って笑うと、美菜の席に向かった。



どうしたんだろ?二人して…。




それより、樹のことを…好き?

いや、あり得ない。




あり得るわけがない。