「吹季やったよ!!実行委員、吹季に決まったの!嬉しい!?」


実行委員…私が?


「苦労したんだから!塚本先輩が教室に来たとき、その話を聞いていた女子みんなが実行委員やりたいなんて言い出してさ」


「前は誰も手を挙げなかったのにね」


「え、でも何で私が?その場にいなかったのに…」


そのあと二人は話してくれた。


私は体調が悪いと保健室に行っていたという設定で、でも実行委員をやりたいと言っていたことから立候補の一人となった。


他は先輩たち目当ての女子ばかりで、その中でも同数の票だった吹季とあと一人の女子かを選ぶことになり、

"塚本先輩のイチオシ"

という謎の理由で那月たちが押した結果、
私に決まったらしい。


「いや、私イチオシされた覚えないし、それって女子全員敵に回したみたいなものじゃない!?しかも私だって、先輩目当ての子たちと変わらな…」


「吹季は他の女子とは違うの!先輩たちから好かれてるのは確かだし。これでいいのっ」


喜びと複雑な気持ちを抱えつつ、二人の頑張りと先輩との時間が増えることに関しては、心から嬉しく感じた。