『…あぁ。…そうみたいだ。…おまえ来れるか?』 司の電話をする声で私は起きた。 そもそも司は私の家庭事情や持病の事をよく知っていて、いつも心配してくれている。 私の実家は世間でいわゆる財閥というやつで、そのためもあってか父はひとり娘の私の教育に厳しく私にひとり暮らしをさせている。 そして、両親は仕事で年中海外にいる。 だからひとり、家で発作が起きるのはまずい。 そして司は私と家が近所だという事を踏まえた上で理解してくれてもいる。