「あの、よかったら、レッスン見ませんか?」

君はびっくりした顔になったね。

「ね、先生、いいでしょ?」

先生もちょっとびっくりしてたけど、

「美音ちゃんがいいならかまわないよ。遠山君は?」

って言ってくれた。

"遠山君"は立ち上がって、綺麗な声で言ったんだ。

「見させてもらえるなんてうれしいです。
よろしくお願いします。」

はじめて聞いた君の声は澄んでいて、

耳にすっとなじんでいったの。