「でも、もう、会えないね。」

私が えって顔をすると、君がこうつけ加えた。





ーーフルート、やめないといけないんだーー






君は迎えにきたお母さんの車に乗りこんでいった。

どうしてもこれで終わりたくなくて

私はその背中に叫んだんだ。

「ねえ、電話番号、教えて」

君はゆっくり振り返って、ちょっと止まった。

そして、頷いてくれたね。




それから1ヵ月して、

君は入院した。