わたしはプルプル震えながら雨野くんに近付き、膝を付いて抱き起こす。

と、わたしは思わず息を呑んだ。



サラサラで少し長めの黒髪。



白くて柔らかい肌。



瞳が閉ざされることによって強調された、長いまつげ。



高二にしては割と幼い顔立ち。




「……めっちゃイケメン……てか、めっちゃ可愛くない?」

「ま、マヤ! 今はそんな事言ってる場合じゃないでしょ!?」


慌ててそう叱るが、わたしも一瞬目を奪われてしまった。