「あ、あの引き戸……」 そこでわたしは、リビングに隣接している部屋への入り口を見つけた。 木製の引き戸。 「台所?」 マヤが呟く。 「ここにいるのかな……」 そう言ってはみるものの、恐らくその可能性は無いだろう。 引き戸から明かりも漏れていないし、物音が何もしない。 でも一応見てみようかと思い、わたしはガラリと引き戸を開いた。 そして、わたしは唖然として茶封筒を取り落とした。