「なぁ~んでウチまで行かなきゃなんないのさ~」

「決まってるでしょ! わたしを勝手に学級委員なんかに推薦したからだよ!」




その日の放課後。



わたしとマヤは帰宅せず、茶封筒に書かれた住所に向かって歩を進めていた。


「絶対ねーね、委員長に向いてるって。ちーちゃんも言ってたじゃん」

「ちーちゃん?」

聞き覚えの無い呼び名に、わたしは首を傾げる。


「朝山千尋の事だよ! てかもう、そーゆー、教師のあだ名知らないあたりが委員長っぽい!」


基準が分からない。