白いゴーレムが六体。他の隊員は先に戦っていた。

「消えろ!」

阿賀野さんの杖から生み出された大波が、燃えるシンクを飲み込んだ。

しかし、シンクは弱りながらも脱出した。

「しぶといわね……ほんと、そういうの大嫌い」

阿賀野さんは次の攻撃に移ろうとしていた。

「邪魔だから一掃~!」

風に乗って飛び出てきた青葉たちが全てのシンクを斬る。
阿賀野さんがさっき攻撃したシンクは瀕死の状態になる。
しかし、まだ動き回れるシンクが五体……。

「うーむ。打撃力に欠けるよね……」

能代さんが口元に人差し指を当てた。

「よし、これでなんとかなりそう!」

阿賀野さんの攻撃で、瀕死だったシンクは消え、もう一体のシンクの動きが鈍くなる。

そこを狙って私は槌を振り下ろした。
頭を叩き、その後着地した槌の上に乗る。

「やっぱり固い……弱ってても倒せないなんて……」

実力の差を見せつけられた気がした。
これでもまだまだなんだ……。

シンクが動き出した。私は槌を引きずって退避する。
少し離れてから体勢を立て直した。

「僕に近づくな!離れろ!さもないと……消えるよ」

酒匂さんの杖から黒い霧が出てくる。
シンクは濃霧に包まれ、動きを止めた。

「大夜、ありがとう。これで消すことが出来そうだ」

矢矧隊長が砂嵐を起こした。
砂と霧が混ざり、向こうのシンクが見えなくなる。

これで、終わりだ……。