ガシッ!


誰かが俺の頭を掴んだ


「ぃった!誰だよ!」


「んー?

俺の可愛い
可愛い瑠花チャンを
泣かせたの
誰だっけぇ?」


上を見ると
片方の目が前髪で
隠れてる男がいた



「……鬼〇郎?」


「ちげぇよ馬鹿!

俺は曖紅(アイク)
瑠花の兄ちゃん

一回会った事
あんだけどなぁ?」


記憶を辿る


「あぁ!

髪型変わってたから
気が付かなかった!」


「これは
俺が好んで
やってる訳じゃ
ねぇから!!

俺最近スカウトされて
今度ドラマに出んの!

その髪型」


「へぇ…って
はぁぁ!?

えっ何?曖紅って
芸能人?」


「まだ新米だけどね~」

すげぇ!

芸能人かぁ…


「そんな話じゃなくて
イケメンクンさぁ…
一人で抱え込んじゃ
ダメだよ?

瑠花はイケメンクンの
力になりたいの!
分かる?

一人で何でもかんでも
決めてそれが
別れて
はキツいでしょ?

瑠花さ
別れようって
言われてから
死のうとしてたんだから

私には恵介クンしか
いないの!

って泣き叫んでた

もぅ瑠花が
そんな事にならない
ように側にいて
やってよ?」


「はい!」


俺は力強く言った