今リカが撮った写真よりも、ケイタに『いいね!』ボタンを押してやりたい。彼とは食の趣味が合いそうだ。ちなみに私はチーズも大好物だけど。

さらにケイタは、隣にいるサトシに聞こえないように小声で言った。


「本当は俺、飲み会って苦手なんだ」

「えっ、そうなの?」

「家でゴロゴロしている方が好き。会社でも飲み会多いけどさ、気を遣うの面倒くさいもん」


ケイタに『いいね!』✕100!

私は食べる事が好きだから、飲み会にもそういう目的で行くことが多いけど、気を遣いたくないということには全くの同感。


「ねえ、あの子面白いね」


ケイタが目線でリカを示す。それにも同感だ。リカを見ているのは面白い。しばらくケイタと二人で無言のまま、リカの様子を見つめていた。

リカはアキヨシの腕時計を褒めながら、さり気なく彼の手首に触れていた。アキヨシ、良かったね。リカはお持ち帰りオッケーですよ。