微睡みの中、薄ら目を開けると、外は白み始めていた。
今日は、日曜日だからまだ起きなくてもいいと、また布団を託し上げると、近くで温かい塊がモゾモゾと動いた。
そっと覗き見ると、まだまだ寝顔はあどけなくも見える。
私はこの人を選んだんだ。
啓介にもちゃんと話さないといけない。
そっと、布団を抜け出して、薄着のままベランダに出た。
会いたい旨をメールに託して送ると、直ぐに折り返しの電話が鳴った。
「もしもし?起きてたの?」
「うん。何か目覚めた。...........どうした?」
「大事な話だから、会って話したいんだけど。」
「はぁ~...........ついに来たか。」
「えっ?」
「自分の気持ち、やっと分かったんだろ?」
「...........知ってたの?」
「そりゃあ、見てれば分かるよ。お前ら本当に中学生並の恋愛してたからな。フフッ...........あいつの番犬並のガードも凄かったし、俺に対する態度酷かったんだぞ?俺がお前に触るだけで、喰いつきそうな目で睨んできてさ。」
「...........なんかごめん。」
「まーいいけどさ。それで?決めたのか?」
「うん。」
「そっか...分かった........。硝ちゃん、今、幸せか?」
「凄く幸せだよ、啓介。」



