「……あった」
私はかばんからノートを取り出した
レイは、今、川で体を洗っている
今日、やっぱり諦めたくないって思ったからもう一度、物語を書いてみる。
「……だめだ。」
思いつかない。どうしてだろうか。
目頭が熱くなっていく。
「う…くっ…」
私は1人泣いていた
「クロエ〜帰ってきたから夕ご飯食べ…」
「あっおかえり!」
レイが川から帰ってきた。それを迎えるように私は笑顔を作った。さっき泣いていたのを隠すように。
「どうしたの」
え?
レイは驚いた様子ですぐに私に近づき手の平を私の頬にあてた
私は、そんな事されるのが慣れてないからか戸惑った
「レ、レイ…?」
「目が腫れてる」
あっ。
「泣いたの?」
どうしよう。バレた。こんなのめんどくさいって思われる。
そんな事を考えてる私をよそにレイは言ってくれた
「話してごらん…?」
え…?
私はレイの顔を見た。レイは心配そうな顔をしている。
「あっ話したくなかったら無理に、話さなくてもー…」
私は、そんなレイの声が優しくて我慢できず泣きだしてしまった。
「ご、ごめ…」
私は下を向く。泣いてる姿を見られるのは辛い。するとレイは
「大丈夫だよ」
と私を優しく抱きしめてくれた。
「っ…!」
「泣くのは何かを大切にしているからなんだよ。そんなもの、我慢しなくていいんだ。」
私はそんな優しさが心にささって更に涙の粒は大きくなっていく
「私っ私ね、」
「うん」
「夢への道を進むのを諦めたくなくて落ち込んだ後は立たなきゃって、立った後は目指している夢をまっすぐみつめて歩かきゃなきゃって、思ったの」
「うん」
レイは優しい声でこたえてくれる
「けど、どんなに頑張っても歩けないの。すごく、すごく悔しい。助けたい人は沢山いるのに、無力なんだ。なにもできないんだ。」
「うん」
自分の無力さに苛立って焦って悔やんで、助けられなくて夢が叶えられない。もう諦めそうで辛くて、
「苦しいよ。レイ」
「うん」
するとレイは体を離して私の肩に手を置いた
「僕もね、夢があったんだ。それは絶対叶わないものなんだけどね、けど祖父が言ったんだ。」
レイは力強い眼差しで私の目を見て言った
「『真の信念さえあれば夢は叶う』って。」
信念…
「僕は、クロエは信念ある人だと思う。そうやって苦しいほど悔しむのも人を助けたいという信念があるからなんだよ。クロエ、僕の夢はどんな信念があってもどうしても叶わない。けどクロエのは叶うと信じてる。だから僕の分まで夢を叶えてほしい。見失わないでほしい」
レイの分まで…
私は涙を拭った。
「ごめんね。うん。叶えるよ。絶対。レイの言葉忘れないよ」
私は、どんな障害があったって歩きだす、歩けなくても歩いてみせる、そう決心した夜だった。
私はかばんからノートを取り出した
レイは、今、川で体を洗っている
今日、やっぱり諦めたくないって思ったからもう一度、物語を書いてみる。
「……だめだ。」
思いつかない。どうしてだろうか。
目頭が熱くなっていく。
「う…くっ…」
私は1人泣いていた
「クロエ〜帰ってきたから夕ご飯食べ…」
「あっおかえり!」
レイが川から帰ってきた。それを迎えるように私は笑顔を作った。さっき泣いていたのを隠すように。
「どうしたの」
え?
レイは驚いた様子ですぐに私に近づき手の平を私の頬にあてた
私は、そんな事されるのが慣れてないからか戸惑った
「レ、レイ…?」
「目が腫れてる」
あっ。
「泣いたの?」
どうしよう。バレた。こんなのめんどくさいって思われる。
そんな事を考えてる私をよそにレイは言ってくれた
「話してごらん…?」
え…?
私はレイの顔を見た。レイは心配そうな顔をしている。
「あっ話したくなかったら無理に、話さなくてもー…」
私は、そんなレイの声が優しくて我慢できず泣きだしてしまった。
「ご、ごめ…」
私は下を向く。泣いてる姿を見られるのは辛い。するとレイは
「大丈夫だよ」
と私を優しく抱きしめてくれた。
「っ…!」
「泣くのは何かを大切にしているからなんだよ。そんなもの、我慢しなくていいんだ。」
私はそんな優しさが心にささって更に涙の粒は大きくなっていく
「私っ私ね、」
「うん」
「夢への道を進むのを諦めたくなくて落ち込んだ後は立たなきゃって、立った後は目指している夢をまっすぐみつめて歩かきゃなきゃって、思ったの」
「うん」
レイは優しい声でこたえてくれる
「けど、どんなに頑張っても歩けないの。すごく、すごく悔しい。助けたい人は沢山いるのに、無力なんだ。なにもできないんだ。」
「うん」
自分の無力さに苛立って焦って悔やんで、助けられなくて夢が叶えられない。もう諦めそうで辛くて、
「苦しいよ。レイ」
「うん」
するとレイは体を離して私の肩に手を置いた
「僕もね、夢があったんだ。それは絶対叶わないものなんだけどね、けど祖父が言ったんだ。」
レイは力強い眼差しで私の目を見て言った
「『真の信念さえあれば夢は叶う』って。」
信念…
「僕は、クロエは信念ある人だと思う。そうやって苦しいほど悔しむのも人を助けたいという信念があるからなんだよ。クロエ、僕の夢はどんな信念があってもどうしても叶わない。けどクロエのは叶うと信じてる。だから僕の分まで夢を叶えてほしい。見失わないでほしい」
レイの分まで…
私は涙を拭った。
「ごめんね。うん。叶えるよ。絶対。レイの言葉忘れないよ」
私は、どんな障害があったって歩きだす、歩けなくても歩いてみせる、そう決心した夜だった。
