「あれ?レイか?」
そこには、派手な格好をした、女の人がいた。
「え、誰ですか…?」
私は、突然木の陰から現れたその人に驚く
「良かった…クロエ、海賊だよ」
レイはゆっくりと体を起こし、言う
え、海賊…?
「レイ、なんでこんな森のなかに居るんだよ」
「そっちこそ」
え、え…本物?
私だけがあわあわしている中、レイ達は話を進める
「いやぁキノコや、食べれそうな草をとりにな。で、そこのお嬢さんは?」
その女の人は、綺麗な黒髪越しに私を見た。
大きな黒い瞳…綺麗な人だなぁ
「クロエ。僕と同じ、17歳の子だよ。リカ、お願いがあるんだ。この子を夢の出口まで連れていってほしい」
「17か…じゃあ私が年上だね」
その人はふふんと笑うと少し嫌そうな顔をした
「その子を連れていくのはいいけど、レイ、あんたまた体調崩したんじゃないだろうね?」
するとレイは、ははっと笑った
「あの、レイ倒れちゃって…」
「やっぱりか。お前はなぁ、体弱いんだから無理すんなっての。迷惑なんだから」
お嬢ちゃんも驚いただろ、とリカさんはレイに説教をしている。
「大丈夫だよ。クロエが看病してくれたおかげでもう歩けるから」
するとレイはほらね、というように立ち上がった。
「とかいってまだちゃんと休めてないんだろ。まずはあの海賊船で看病するから…その時にこの子を夢の出口に連れていく」
するとレイは悪いねと言った。