「…コレ守んのマジ大変だったんだからな」
うん。知ってるよ。
だって、さっき教室でみんなに言い寄られてたのを見てたもん。
だからこそ、コレを貰えて嬉しいんだよ。
「ありがとう、大好きだよ」
やっと、口にすることが出来た気持ち。
まさか、直接言える日が来るなんて思ってもなかった。
「っ…。お前マジ不意打ちとかないから」
望夢は手で口元を抑えて、あたしを見ている。
あたし、なにかしたかな?
そんなこと思いながら
第二ボタンを見ていると、ついつい頬が緩む。
「ふっ…めちゃくちゃ嬉しそうでよかった」
そんなあたしを見て、安心したように笑った望夢。
「嬉しいよ」
「なぁ、一華」
急に名前を呼ばれてドクンッと胸が高鳴る。
さっきまで、お前とかだったくせに。