「俺の本命はずっと前からお前だけなんだよ」
「えっ…?」
彼の口から出た言葉はあたしの思考を停止させた。
「だから、俺はお前のことが好きなんだ。」
「ほんとは…卒業なんてしたくない…っ!
お前と離れたくねぇんだよ…」
彼の口からポロポロ、とこぼれ落ちていく本音をあたしは心の中で一つ一つ丁寧に拾い上げる。
キミも…あたしと同じ気持ちだったってこと?
「ほんとは昨日…言うつもりだった。
だから、貰ってもないのにお返しなんていって二人きりになった…いえば口実ってやつ?」
昨日、望夢があげてもいないチョコレートのお返しを買いに行く、なんて言ったのは二人きりなる口実だったってこと?
「でも…つい、緊張して思ってもないこと言っちまった。情ねぇよな、俺…」
弱々しい声にぎゅうっと胸が締め付けられる。
「でも、お前が泣いて帰ったときに
ちゃんと言わなきゃって決心したんだ。」
「…うん」
「チョコレートはやれねぇけど……」
そういうと、密着していた体が離れて望夢はポケットから何かを取り出した。
そして、あたしの手のひらにソレをそっと置いた。
「チョコレートの代わりにコレお前にやるよ」
自分の手のひらに置かれたモノを見て止まっていた涙がポロポロと頬を伝う。
望夢がくれたモノ……
それは“第二ボタン”だった。



