僕は、君の手を取ったんだったね。 そして取り囲んでいた男達を尻目に 足早にその場を後にした。 その時の僕と言ったら、 君に聞こえるんじゃないかってくらい 心臓は走っていたし、 君の手が痛いんじゃないかってくらい 強い力で手を握っていたし、 何より、手汗がひどかったね…。 思い出すとね、 やっぱり…かっこ悪い出会い方だった。 もっとかっこよく、 僕の方から助けてあげられたら どんなによかっただろう って今でも思うよ。