俺を好きになってよ。




あれ、?


なんか今チクって…?



ブザーが鳴り響いて試合が始まってたけど、見る暇もなかった。
南がさっきみたいな事をいろんな女の子にやったと思ったら、モヤってした。


モヤって何だ?
別に南の事は何とも思ってないし、南が他の子といたって何の問題も……


「りっちゃん!佐野くん、またシュート決めたよ!」

「えっ…」

ずっと考え事していたから気づかなかったけど、またってことは、何回もシュート決めたってことだよね?

『俺、りっちゃんのためにシュート決めてくるから』

いやいやいや!
頭を横に振って…そう…冷静に。

そして、もう1度試合を見る。


南を見る。



するとまたシュートを決めた。
そして、私に気づいたのかこちらに顔を向け、思いっきり笑顔でピースしてきた。

「…っ!」

「…?りっちゃん?」