『好きな人からのキスがこんな最悪だとは思わなかった…っ!!』
俺がりっちゃんにキスしてしまったあの時の言葉はそういう事だったの…?
ダメだ、俺。
最悪だ…カッコ悪ぃ…。
胸がぽっかりあいたようだ__
「…み、……南!」
「…っ!…あ、奈那?」
りっちゃんの事がいっぱいで奈那といた事を忘れていた。
「もー!話聞いてなかったでしょ!」
「ごめん…何だっけ?」
「だから!文化祭の日、一緒に回らない?」
文化祭まであと1週間ちょい。
出し物の準備に取りかかっている全校生徒。
廊下や空き教室には既に飾り付けされているとも所も。
「あー…」
「…誰かと約束とかしてた?」
「いや…ごめん、考えとく」
「もー…ちゃんと考えといてね!」
ダメだ、奈那といても楽しくない。
頭にはりっちゃんしかいない。
「南、最近ぼーっとしてるけど大丈夫?」
「あのさ、もしもの話…」
「何?」
「俺が……別れたいって言ったらどうする…?」

