2度目の付き合いはそんなに長くは続かなくて、奈那が受験勉強に専念しなきゃいけない時を見計らって別れを告げた。
「奈那の受験勉強の邪魔したくないから…。それに…好きな子できちゃって」
後者は嘘だ。
「……そっか…」
「だから…別れよう」
奈那はすんなりと頷いた。
俺はてっきりまたあの時みたいに自殺するんじゃないかと思ったが、勉強に専念していて高校に受かっていた。
それから奈那の連絡を消し、俺はまた暇つぶしとして女の子と遊んでいた。
そして同じ高校だとは知らず受験した高校に見事受かり、入学した頃。
教室に向かう廊下を歩いていた時、奈那が前から歩いてくるのが見えた。
また中学みたいに絡んでくるのかな…。そんな事を思っていたけど、
「あら、南!ここの高校に受かったんだね!頑張ってね」
そう言って去っていった。
あれ…以外とあっさり。
中学の時とは全然違う…。
それから移動教室などすれ違うことはあっても会釈するだけの関係だったのが、2年生になると変わったのだ。
それは、俺がりっちゃんと絡むようになってからだった。

