零度の華 Ⅰ



今は大人しく見物でもするか


「おい!!梟(オウル)に光華の奴等。これを見ろ」



あたしと愛川を前に出しワザワザ晒し者とする


オウルとは梟の通り名だな


光華の幹部以上は、動物の名をそのまま英語にした呼び方で呼び合うようにしているみたいだ

本当、似ているようで似てないんだよなあたしの組織と


この状況下で余裕なのはあたしぐらいだろうな

全く関係ないことを考えているのだから




あたし達は晒し者にされたおかげで注目の的となる




「てめぇー!!おい、雨月!何やってんだよ!!」


『そんなに叫ばなくても聞こえている。この状況でどう手を出すつもりだ?』



鮫島は舌打ちをすると黙った

ナイフを首もとにあることで、誰も手出しができずにいる




それをいいことに谷口は笑いながら言う