新井という男は女ということで先を譲る
遠慮なく先に攻撃を仕掛ける
様子見と相手にこのスピードが限界ということを認識させるため、スピードは遅めに振う
案の定、相手は余裕の笑みを見せて御託を並べ始めた
「女に比べたらスピードは速いが、口ほどにもねぇな。俺たちを舐めているからイタイ目に合うことになるんだよ!!」
これは鮫島と同じパターンだ
一発で終わらせるつもりなのか、拳に力を入れあたしの鳩尾を狙ってきた
あたしはそれをギリギリのところで避けると、新井の驚く顔が見えた
『なんだ?そんなに避けることが珍しいか?』
再びあたしに向けられた拳が飛んでこようとしたとき
バイクの集団がこちらに来ている音が聞こえた
チッ、いいところだったのに
「中断だ。戦闘態勢に入れ。ランと雨月は幹部室へ入れ」
梟の言葉で場の雰囲気がガラリと変わる



