零度の華 Ⅰ







「今のはどういう意味だ」


『そのままだけど?知らせないことが守ることじゃないってこと。ここまで言えば、馬鹿なお前でもわかるだろ。あたしは関係ないし余計なお節介だったかな』



睨むことをやめない鮫島は眉間に皺をずっと寄せていた

確かに今のは怪しすぎたな



「お前、何者だ。ふざけたこと言うなよ」



鋭く光る銃のような瞳


答え次第で思いっきり撃ってくるだろう


......いいね、その瞳



これで少しは退屈のしない学校生活が送れそうだな




『あたしは通りすがりの通行人。ただ、人よりは情報が多いだけ』


「答えになってねぇよ。殴るぞ」



鮫島の殴ると聞き、ハッとした愛川はあたし達の会話に入ってきて鮫島を止めた