零度の華 Ⅰ




「鯱(オーカ)、その提案というものを言え」


「はい。零(ゼロ)が狙われているのであれば、零(ゼロ)を暗殺部から外せばよろしいのでは?」



鯱(オーカ)の思いきった提案に、ただならぬ空気が流れる


確かに、あたしの名が世の中に出回らなければSQUELETTE(スクレット)にとっては死んだか有力ではなかったと思い、事がすぐに終わるだろう


あたしの意見としては殺しをやめることなんてできない

あたし達はボスの答えを待つ


決めるのはボスだから、ボスがそうしろと言うのであれば反対なんてできない





緊迫した空気があたしに自由を与えない


どれくらいたったか分からないが、数秒でも長く感じた沈黙がやっと破られた