零度の華 Ⅰ






ここではスクリーンを使うため、部屋が薄暗くなっていて、それぞれの顔はスクリーンの光で照らされてわかる程度となっている





「待たせてすまないな」


ボスがくると一斉に立ち上がり礼をする

ボスは手を上げ自分の席へと座ったので、あたし達もボスの後に座った



『全員揃ったところで始める。まずは資料を配る』



あたしは司会を務め、ボスに頼まれていた資料をまとめた物を全員の前に渡した



『目を通しながら聞いてほしい。それは、他と比べた俺たちの実績だ。どこよりも劣っているところはないが、近頃勢力を伸ばすところがある。そこに気をつけるように。俺からは以上だ。他、何かあるか?』


「それについて、少しお話があります」



手を上げて言うのは情報部のリーダーである毒蛇(ヴァイパー)