零度の華 Ⅰ



放送が終わり、数秒その場で固まっていたが、鷹見の声でバタバタと動きだした



「各テレビ局に行きDVDの回収、さらに事情を徹底的に聞け。それと混乱が起こる可能性がある。対処できるよう各自動けるようにしておけ。いいな」


「はい!!!」




さすが、警部

そういえば、こうして部下に指示しているとこを見るのは初めてだな



警視庁に潜入するのは久しぶりだ

あの頃は、まだ鷹見の父親があたしの担当だったな




何度か零(ゼロ)に入られたことから、入る時は色々と調べられるようになった


と言っても、こうして潜入を許してしまっているがな



「須藤さん。これ、預からせてもらってもよろしいですか」


『どうぞ、そのために持ってきたのです。しかし、僕の指紋がついているのですがよろしいですか?』


「では、指紋を取らせてもらいます」




こちらにと言われ案内されるがままに指紋を取る