零度の華 Ⅰ



「鷹見警部の言う通りどのチャンネルも零(ゼロ)が映っています!」


「この放送が終わり次第テレビ局に行く。それまで動くな」


「はい!!」



全員がテレビ画面に注目する

どうやら最後まで見てくれるらしい



<じゃあ、話すとするか。

まずは俺の事を知ってもらおう。

俺達殺し屋は何種かに分かれている。

1つは組織的か個人的かということ。

もう1つはその中でも依頼されるものか自主的にするかということ。

あと1つは血を拒むものか血を好むものに分かれている。

ピンとくる奴はいないだろうな。

因みに俺は組織に加入し、依頼を受けて殺しをする殺し屋だ。

俺が依頼を受けて殺しをするということは、S社の社長の件で分かっているはずだよな>




S社の社長が殺され、次の日に息子が言っていたことは記憶に新しいはず


何故、母親が零(ゼロ)に父親を殺すように依頼した契約書を自分のもとに置いたのか、とカメラの前で言っていた



テレビ放送となれば皆が目にし、今のあたしの言葉も理解できるだろう