「まさか、警察に混じるおつもりですか?」
『そのまさかだ。手はすでに打ってある。捕まるのが怖いのならついてくることはない』
「いえ。何を目的として警察に混ざるのか知りたいのでついて行きます」
烏(クロウ)は殆どあたしと行動を共にしている
あたしの観察をし、影武者としてよりあたしに近づけるためだろう
熱心にやっているよ
本当、傍に置いて正解だった
烏(クロウ)とあたしはスーツを身に纏い、すでに変装している
あたし達は堂々と警視庁に入り、受付まで真っ直ぐ進んでいく
『今すぐ鷹見警部に渡したいものがあるんだが、どこにいるんだ?』
「失礼ですが、お名前を伺ってもよろしいですか?」
あたしは胸ポケットからある物を取り出し、その受付の女に見せる
「大変、申し訳ございませんがすぐにとはお通しすることができません。検査を受けてもらいます」
『手短に頼む』
女に誘導されるがままに検査を受ける



