零度の華 Ⅰ




「何のつもりだ」


冷静さを保っている雲雀

あたしはグッと顔を近づける



『あたしとお前との間にある関係は主従関係じゃない』


この際はっきりと言おう


『駒か玩具、そしてそれで遊ぶ者という関係だ。因みにお前はあたしの駒でしかない』


あたしは雲雀から離れると仕事内容が書かれてある紙を持ち、ドアに向かって歩く


『これは鯱(オーカ)に渡しておく』


未だにピリピリとした部屋を出る前に微笑し、無言で出て行った




部屋を出た瞬間、無表情へと表情を変えた

フードを被っているため表情の変化に誰も気づかない


それに今ここには誰もいないしな




鯱(オーカ)に会うため、37階の暗殺部の部屋へと足を踏み入れる



「零(ゼロ)様」



あたしのもとへ飛びついてくるように前に現れる菖蒲(アイリス)



『鯱(オーカ)を知らないか?』


「鯱(オーカ)なら仕事だと聞いています」


「俺に用か?」



後ろを振り返ると鯱(オーカ)の姿がある