零度の華 Ⅰ



「そこで何をしているのですか?」


『たまたま通りかかっただけだ』


「それにしては血の臭いがしますね」




振り返ることなく淡々と話す


あたしが話しているこの男はSQUELETTE(スクレット)のNo.2の実力者

死神(グリム・リーパー)本名、内野亜紀-ウチノアキ-


女みたいな名前だが列記とした男


雰囲気は毒蛇(バイパー)と似ている





『お前と同じ殺し屋と言えば説明つくだろ』


「えぇ、そうですね。それにしてもたまたま通りかかったにしては不自然ですよね?何故、隠れているんですか?」


『敵のアジトの前を通りかかったらそりゃー隠れるだろ。1人で何百の相手できないし、それに何か起こったみたいだし見つかったら無駄な体力を使うことになるからな』


「それはそうですね。それでしたら貴方は私に見られてしまったので今ここで私を消すしかないですよね」




これは厄介だ

こんなところで殺し合いを始めるなんてしたら、騒ぎどころじゃなくなり本当にSQUELETTE(スクレット)の奴等と全面戦争になりかねない


今はそれは避けたい



なんで、よりによって殺し好きの死神(グリム・リーパー)と会ってしまったんだろうな