零度の華 Ⅰ


『会うだけだって言っているだろ。ただそれだけだ』


「本当にそれだけか?」



しつこい奴だな

コイツとこれ以上話すのは面倒になってきた


あたしは立ち上がり圭に『それだけ』と言って歩みを進めた

2人と違ってあたしは堂々と表から出て行った



あたしは釈放された村田和也とただすれ違うだけ

本当は声をかけ話をしようと思ったが、やめた



話しなんかしなくても、村田和也の顔を見れば何となくソイツのことが分かったから


あたしと正反対で顔に似つかず善人ということが


なんともつまらない



その日の夜、潰しに行く予告のためSQUELETTE(スクレット)のメンバーを殺した



『チッ。手応えなしか』



夜、人目につかない場所に車を止め殺した2人の男を乗せる




運ぶこと15分、SQUELETTE(スクレット)のアジトへ着き、コイツ等を入り口に捨てるように置き去る

そして、背中に零(ゼロ)のカードをナイフで刺しておく



あたしはアジトから少し離れた場所にある電柱に身を隠し、その様子を窺う



2分程して入り口にSQUELETTE(スクレット)のメンバーが着て、殺されている男達に気づき、慌てた様子でボスを呼んでいた


あたしの贈り物を喜んでくれたようで良かった



帰ろうとすると、後ろに人がいる気配を感じた