零度の華 Ⅰ



「お前、タフだな。昨日、何にしても起きなかったのに」



あたしはパーカーを脱ぎながら眉を顰める



『何をした?』


低く威圧した声で雲雀に聞く


「ただ、殺そうと殺気立てて、お前の首もとにナイフを当てただけだ」


『殺さなかったのは何故だ?』



あたしはウィッグやカラコンを取ると雲雀の向かい側のソファーに足を組み座る




「できるわけねぇだろ。既に死んでいるような顔したお前を殺しても面白くない」



できるわけない、それが本音というわけか

面白くないは誤魔化すための言葉か


そのできるわけないっていう理由は良く分からないが、確信を持てるのは、雲雀はあたしを殺せないという事だ




『ここに来た理由(ワケ)は分かっている。少し待ってろ』



席を外し、あたしはシャワーを浴びる

体を流し終えると、バスタオルを巻いてリビングへと戻った