深くフードを被り、顔を見せない 〈零(ゼロ)〉 これが本来のあたし あたしが来ている場所、それは大きなビル ここはN株式会社のビル その名を聞いて、知らない人などいないくらい有名な会社だ だか、N株式会社はもう一つの顔がある あたしはビルの裏から入り、関係者しか使えないエレベーターに乗って上まで上がっていく 40階もあるこのビルだが、エレベーターが止まるのは34階まで、それ以上あがるには別のエレベーターに乗らなければならない あたしは上に用があるため、1度エレベーターを降りる