だって、初めて会ったように余所余所しく笑顔を見せるソイツが可笑しくて可笑しくて仕方ない
皆、怪訝そうにあたしを見ているのが分かる
『あたしと会ったのご存じないですか?愛川菫‐スミレ‐さん』
注目は愛川の母親に変わった
「なんで、私の名前を?会ったことないはずよ?」
周りはあたし達を交互に見る
『自分の子供を施設に捨てたのにも関わらず、再び施設へ足を運び子供を引き取る』
そこまで言うと何となく察したようだ
あたしは淡々と続ける
『自分の子ではなく、違う子。まぁ、そうだよな。突然変異した気持ち悪い自分の子供なんて、一生見たくないし育てるのも嫌だもんな』
愛川菫は少しずつ青くなって、あたしに怯えているようだ
「そ、そんなこと知らないわ!」
説得力のない言葉
寧ろ、知っていると肯定しているのと同じ
『あたしを見た瞬間、軽蔑の目を向けたのを未だに覚えているぞ?』
そういうと口をパクパクとし始め、見るからに金魚のようだった



