零度の華 Ⅰ



街や繁華街で既に情報を流しているから一般人から裏の人間まで、小耳にはさんでいるだろう


2ヶ月前から行動は進めていた



『乱櫻会が外で人に会うのは珍しいな』


「最近、サツが乱櫻会に目をつけたらしい」




あたしがさっきから話している相手はバーテンダーであり、情報屋も兼ねている


城田圭-シロダケイ-23歳

元はどこかの組の組員のため、ここを利用するのは組の者が多い一番の理由だ



『さすが、組の情報に関しては早いな』



グラスを持ち上げ口をつける

口を離すと同時に、後ろで取引をしていた組は帰り支度を進め店を出ていった

入れ替わりのように店の扉か開くと、そこに立っていたのは、少し小太りの女だった