クロイロキョウカイセン〜Be yourself!〜

「盾を使わせてください。…お願いします。」
倉木歩を見て頭を下げた。






「なんか〜気に入らないな。もっとちゃんとお願いしてよ」
笑顔から睨んでいるような表情へと変化した。



冷たい空気だ。



周りがうるさいのに何も音が聞こえないような感じだ。




「倉木。俺からもお願いだ。」
沈黙を破ったのは尾ヶ崎らいだった。



こいつがこんなことを言うとは思わなかった。




「私からも…お願いしますっ」
高橋が頭を下げた。





高橋の肩がカタカタと揺れている。
勇気を振り絞ったのだろう。






「お願いします倉木君!」
綺羅は申し訳ない顔で倉木のことを見た。





「…っ」
倉木歩は下を向いてた



怒っている?


悲しんでいる?



悔しんでいる?




といった表情に見えた。
私が思うに多分星河京と何かあったのだろう。


私も言わなきゃいけない。




いつもなら絶対頭を下げたり他人なんかお願いはしない。





倉木歩は何かを隠しているように感じ
た。


倉木歩は言いたいことが素直に言えないタイプなのだろうか。

いったい何を考えているのか


どうしても星河京に冷たく当たるのだろうか。

知りたいことが沢山ある。


「お願い。」
暗き歩と目があった。