手を繋いだまま、アキラの体があたしの方を向いた。 すっかり暗さに慣れた目で、あたしはアキラの目を見た。アキラもあたしを見てた。 アキラは、繋いでいない右手をあたしの腰に回して体を起こしてくれた。 アキラと向かい合わせ。 ―こうしてちゃんと向かい合ってお互いの顔を見るのは初めてじゃないかな― アキラは、うちらの頭がすっぽり隠れるようにタオルケットをかぶせた。 ただのタオルケットがあたしにとっては密室空間。 アキラとの距離が近すぎる。 また目が見れなくなる。