「……!」

肩に走る激痛。

俺は右肩を押さえ、片膝をつく。

そこへ。

「ヒャはあっ!」

突進してきた1号の膝蹴りが、顔面に叩き込まれる!

「うぐ…!」

俺はのけ反るようにして地面に転倒した。

格闘戦では、俺は普通の高校生に等しい。

俺の覚醒者としての強さは、発火能力でもっているのだ。

このまま近接戦闘に持ち込まれてはやられる。

「3ゴオォおオォオオォオオ!」

明らかに気が違ったような絶叫と共に、1号が俺の目の前で拳を振り上げる!

それを。

「小山田君!」

瞬時にして割って入ってきた黛さんが。

「!!」

再び瞬時にして、俺と共に1号の目の前から離脱した。

瞬間移動。

危ない所で、俺は1号の攻撃を回避する事ができた。