放たれた火球は念動力によって爆散し、火の粉となって地上に降り注ぐ。

…俺は発火の勢いで落下速度を殺しながら、地面へと着地した。

俺の炎を相殺するとは。

確かに1号の念動力は、以前戦った時よりも強くなっている。

いや、それ以前に。

「!?」

突然、右腕が後方に引っ張られるような感覚。

振り向いた所で何もない。

当然だろう。

引っ張っているのは1号の念動力だった。

彼女の能力によって、腕が…捻り上げられる!

そうなのだ。

今の1号の力を以ってすれば、わざわざ俺の発火能力と真っ向勝負をする事なく俺を葬る事も可能なのだ。

「くそっ…!」

俺は1号を睨む。

同時に極大…直径5メートルほどの火球が眼前に発生し、1号に直撃する!

だがそれすらも。

「ヒャはハハハハハハハハはハハハハハハハハは!」

1号は念動力で四散させ、そのまま俺の腕をへし折った!