背後の草むらから、ガサリと音がした。

私は素早く振り向き、身構える。

背後を取られた。

敵は何人なのだろう。

とりあえず私の身につけている格闘術で怯ませ、隙を突いて逃げるしか…。

そう考えた私は。

「……っ」













草むらに潜んだまま、恐怖に身を縮ませる白いワンピースの少女に動きを止めた。